無限の星空
高校時代、吹奏楽部、文学部、演劇部と部活を渡り歩いた。
もう涙が出るほど、私の高校時代が投影されている。
さて、我が校も地区大会から県大会へ、確か8年ぶり位にすすんだ。(調べたら聞いたことのない過去の実績も載っていたが…)
一番長く最後まで所属したのは文学部。
演劇部は準部員の立場。友人から頼まれた。
高校二年のときの演劇部。
部員三名。
頼まれて入った準部員二人。
さあ、なにやるか、金もないから大道具に金もかけられない。
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『ガラスの仮面』はすきでも、人材物質技術あらゆる面であの世界の舞台ができるはずもなく。
そこで顧問は、創作劇にした。
その名も『来たれ!演劇部員』。
もう破れかぶれ。
部員不足に悩む演劇部員、部員をどうやったら集められるか知恵出し合って、大勢来たらどんな舞台をやるか大きな夢を見る。
ジーザス・クライスト・スーパースターをやりたい!
銀河鉄道の夜をやりたい!
高校演劇全国大会最優秀の舞台を自分たちの手で上演したい!(作品名は忘れた。大勢の自転車に乗った役者が一気に舞台に出て、『ニーハオ!』といって一瞬で去っていく話)
そのためには部員を集めなければ!
そこへ面倒なことはやりたくなくて非協力的な部員(私)やら、冴えない男が入部したら突然舞台映えしてそれまでいた部員を霞ませてしまったり、そんなドタバタ劇(実はラストどうなったか忘れた。)
はい、今回何の作品を紹介しようとしたのかもうおわかりですね。
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ほかの学校でばりばり演劇部員だった子が転校してきたり、女優だった顧問がいた訳ではないけど、物語の一つ一つのエピソードが、既視感。
私のもう一つの物語、と言い切ってもいいかもしれない。
舞台を作り上げる、夢は地区大会から県大会へ。
いろいろな作品との出会いでふかまる解釈。
主人公たちは大きく成長していく。青春小説としてはもちろん、部活の物語として読むのも生徒たちには物語世界に入りやすいかもしれない。
「だいたい勝つのは、それぞれはまり役って言うか、あて書きとか、そういうのが上手くいってて……あと……」「下手の子が無理に難しい台詞とか言わなくていい芝居」(96p)まさしく、演劇そのものにあまり興味のない私が舞台にたてたのは、この台詞の通り。
さて、我が校も地区大会から県大会へ、確か8年ぶり位にすすんだ。(調べたら聞いたことのない過去の実績も載っていたが…)
なぜ我らが進めたのか。
だいたい高校演劇なんて、二人上手い子がいれば、けっこうどうにかなる。(13p)
この年、上手いのが3人いた。
あとは、部員集めに四苦八苦な姿が、関係者は他人ごとではなかったらしい。
その上、部員がいない、いないと言っていたのに、突然全国大会場面に暗転になって、20人ぐらいが一気に出てきて「ニーハオ!」といったのはびっくりし、そんな人数集めたことに審査員の胸をうったらしい。
おかげで私たちは県大会に行くことができた。
さて本に話を戻そう。
私にとってこの作品は、高校時代のアルバムのようなものである。
しかし、最後があまりいただけない。なんか余韻も何もない。
子ども相手に、裏切りとも思えるような態度はあんまり好きではない。
そこは覚悟の上で読んでほしい。